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糸東会の流紋の由来と書籍紹介

 

 当支部は、四大流派のひとつの全日本空手道連盟糸東会に所属する道場です。 

 これは糸東会のマーク(流紋)であり、宗家である摩文仁(まぶに)家の家紋でもあります。このマークの由来を調べていたところ、神戸大学空手道部・霜友会のHPで、この疑問に対する解答を見いだすことができたので、原文のまま記載させていただきます。

 糸東流開祖・摩文仁賢和先生は、首里手の大家・糸洲安恒先生と那覇手の大家・東恩納(ひがおんな)寛量先生に師事されました。「糸東流」という名称は、両先生の頭文字を取って名付けられたものと言われています。
 このマークの由来について、2代目宗家・摩文仁賢榮先生はその著書『武道空手への招待』の中でこのように述べておられます。
「外側の円は≪和≫を意味しています。そして内側の左右の縦線・横線は、それぞれ糸洲先生の首里手と東恩納先生の那覇手を意味します。つまり≪首里手と那覇手の和≫を象徴しているわけです。
≪首里手≫も≪那覇手≫もここでは比喩なのであって、その意味するところは≪すべての手の和≫です。父の目指したのは、首里手と那覇手をはじめとするすべての手を総合した≪空手≫なのです。」
こうして摩文仁家の家紋に新たな意味を与えることによって、首里手と那覇手の単なる折衷ではなく、両者を融合させ、自身の目指す≪空手≫創出の旗印に掲げられたそうです。
そして2代目宗家・摩文仁賢榮先生は、円内の左右の縦線・横線は≪人≫、外側の円は地球と解釈し、この紋は世界の≪人と人との和≫、つまり平和の象徴であると解釈されています。
このように糸東流の流紋には、≪空手の創出≫と≪世界平和≫という二つの意味があると言われています。(以上 神戸大学・霜友会HPより引用)

 糸東会の一門として、私達は、これらの先達の教えを守り、発展させていく必要があると思われます。上述の摩文仁賢榮先生の『武道空手への招待』を道場の書棚に備置しますので、興味のある方は是非一読してみてください。